媽祖について
大甲の特産はイグサなので、イグサで編んだむしろや麦藁(むぎわら)帽子を売るお店が多いです。そのほか、よく知られているのは媽祖を祀る大甲鎮瀾宮(たいこうちんらんぐう)です。毎年旧暦の3月に媽祖の巡行という大きなイベントがおこなわれます。
本文:
現在台湾には「媽祖」を神として祭る廟が500以上あります。言い伝えでは、媽祖は宋代に生まれて、「黙娘」と呼ばれていました。黙娘は16歳の時には、神から教えとお札を授かり、神通力をたくみに操ったといいます。邪気をはらい、災いを消し去り、人々の病を治したそうです。ある重陽の日、黙娘が峨眉山の頂に立った瞬間、雲海が割れ仙人が現れました。そして、黙娘は神になったと伝えられています。黙娘は海で遭難している人がいると、海上に降り立ち、遭難者を救い、「媽祖」信仰を人々から受けるようになりました。中国から台湾へ渡来する際、どの船も航海の安全を祈願して媽祖の像を奉納するようになりました。そして、航海の無事に感謝し、台湾に渡来後、廟を立て媽祖を祀ったのです。やがて、疫病や水害、干ばつ、作物の不作などの際にも、人々は媽祖に祈願するようになり、媽祖は航海の神様から万能の神様となりました。その後、信者はますます増えて、台湾各地に媽祖廟が建てられたのです。
単語:
言い伝え 傳說 「地方に残っている言い伝えを守る。」保護地方上流
傳下來的傳說。
教え 教義、神諭
お札(ふだ) 神符、護符
さずかる 神様や目上の人から、金では買えない大切なものを与えられる。
賜予、領受 いただく。 「子宝(だから)を授かる」
巧みに(たくみに) 巧妙地、有技巧的
操る(あやつる) 運用、操弄、人形を操る(操り人形、傀儡人偶)
馬を巧みに操る。(擅於駕馭馬)
邪気をはらう 消除邪氣、驅邪
災い(わざわい)を消し去る 除掉災難
降り立つ(おりたつ) (乗り物から地面に)降臨、翩然降臨
奉納(ほうのう) 供奉、奉獻 絵馬(えま)を奉納する。(供奉繪馬祈
願。)
疫病(えきびょう) 瘟疫
キーワード:航海(こうかい)の神様